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23.下戸鎖の枕状溶岩(しもとくさりのまくらじょうようがん)

下戸鎖の枕状溶岩

枕を積み重ねたような溶岩

道路脇に見られるボコボコと凹凸のある「枕状溶岩」は約2億2,000万年前(中生代後期三畳紀)に海山を造る海底火山の噴火により造られた岩石です。この岩石は、大きさ数cmから数mの球~扇形をした溶岩の集まりから成り、その断面の形状が枕を積み重ねた様子に似ているため、「枕状溶岩」と呼ばれています。

下戸鎖の枕状溶岩

下戸鎖の枕状溶岩

比較的温度が高く粘性の低い性質を持つ玄武岩質の溶岩(二酸化ケイ素の割合が低い)は、地表まで上昇し、火山が噴火すると、大爆発ではなく地下から岩石がドロドロに溶けて流れ出ます。ハワイのキラウェア火山などが代表的です。
また、陸上で噴火し、流れ出た溶岩が枕状の固まりとなって、海や湖のような水中に入り、冷やされそのままの形で固まった時や、海底火山の噴火によって、水中に溶岩が流れ出た時に、枕状溶岩ができる場合もあります。
「枕状溶岩」は、古い「枕状溶岩」の上に新しい「枕状溶岩」が積み重なります。この時、上の「枕状溶岩」が重力によって下の枕の間を埋めるように積み重なった場合には、先端の部分が垂れ下がって扇型をした「枕状溶岩」が生成されます。

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