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岩手県立博物館地質観察会「三陸ジオパークの白亜紀の地層を読む」を開催しました

岩手県立博物館地質観察会「三陸ジオパークの白亜紀の地層を読む」を開催しました

平成29年7月2日(日)、73回目となる今回の岩手県立博物館地質観察会では、野田村から久慈市にかけて広がる、「白亜紀」という今から約1億年前の地層を観察しました。天候にも恵まれ絶好の観察会日和となりました。

開会行事の様子

 

この地層からは多くの化石が見つかることで有名で、海や陸の生き物だけでなく、樹液の化石「琥珀」も見つけることができます。

十府ヶ浦の地層

また、生き物そのものだけではなく、生物の巣穴の跡(生痕化石と言います)も見ることができました。普通なら簡単に素通りしてしまうところですが、本日の講師、望月学芸員の解説があると細部にまで視線が行き渡り、参加者の目もかなり肥え、多くの発見がありました。

白っぽく見えるのが生痕化石

講師の望月学芸員

この場所では最近できた地層も見ることができます。東北地方太平洋沖地震津波による堆積物です。さらにその下には、小野寺先生(盛岡市立高等学校)らによって詳細が明らかにされた、縄文時代である約7000年前までさかのぼる地層があり、その中には18層もの津波の堆積物と考えられる地層が確認されました。この地で何度も津波が繰り返されていることを示しています。

解説する小野寺先生

津波堆積物の解説

午後は、久慈琥珀博物館に移動し、琥珀発掘体験を行いました。参加者はアイスピックを片手に、琥珀をはじめ、亀やワニ、恐竜の化石発見を夢見て、恐竜が歩いていた大地を黙々と掘っていました。残念ながら化石の発見はありませんでしたが、琥珀は大小さまざまですが、参加者の多くが見つけることができたようです。

琥珀発掘体験場

黙々と掘り進める参加者

どこも同じように見える崖や岩には、実はさまざまな物語が隠れていることに気付く、貴重な機会となりました。三陸の大地には、まだまだたくさんの物語が刻まれておりますので、是非またお越しください。

 

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