南部のリアス海岸と北部の海成段丘
リアス海岸は、河川などが削ってできた深い谷間に、海が入り込んでできた入り江と湾が繰り返す海岸線が特徴です。海成段丘は、かつて波打ち際にあった平坦な海底が、大地の隆起や海水面の変動により地上に現れた地形と断崖が続き、海岸線が直線的になっているのが特徴です。
南部のリアス海岸
氷河期の後に海水面が上昇し、陸地の谷が水没してできた海岸がリアス海岸です。三陸南部に多く見られますが、岬と入り江が複雑に入り組んだ地形は、津波の高さを増大させる一方で、波が穏やかな湾内はカキなどの養殖業に適しています。
北部の海成段丘
海成段丘は、波浪の侵食によって海面下にできた平坦な海底が、その後の隆起や海水面の変動によって地上に現れたもの。数十万～数万年前にできた海成段丘は、三陸海岸一帯に見られ、その平坦面は牧畜などに利用されてきました。
これらの特徴的な地形を利用して、リアス海岸の穏やかな湾では養殖、テラスの大地では酪農が行われるなど、三陸の産業が営まれてきました。
山田湾のカキ養殖
山田湾とオランダ島
酪農
大野海成段丘
