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北上山地(三陸)の形成CG映像

三陸の成り立ち

三陸の歴史のはじまりは5億年前頃(古生代カンブリア紀)に堆積した砂や泥に始まります。「北上山地(三陸)の形成」 もともと北上山地はひとつではなく、南側と北側で遠く離れた別々の地域に存在していました。(図1参照)

三陸の歴史のはじまり

 

1)南部北上帯(三陸南部)は、赤道付近の大陸の一部が分離して移動

赤道付近にあったゴンドワナ大陸の端で、のちに南部北上帯となる砂や泥が堆積。4億5,000万年前頃周辺のマグマ活動が活発化し、その後現在の三陸を含む地域が大陸から分離。大陸から分離しても4億4,000万年前~2億5,000万年前頃は赤道付近にとどまり、サンゴや三葉虫などが栄えました。(図2参照)

南部北上帯(三陸南部)は、赤道付近の大陸の一部が分離して移動

2)北部北上帯(三陸北部)は、海底に溜まった砂や泥、礫などが移動

大陸の反対側に広がる海では、3億2,000万年~1億5,000万年前頃に海底に溜まった堆積物や海山などがプレートに乗って移動。1億8,000万年前頃から大陸にこすり付けられ付け加わっていきました。これが現在の北部北上帯です。(図3参照)

北部北上帯(三陸北部)は、海底に溜まった砂や泥、礫などが移動

 

3)南北の大地がアジア大陸で出会う

1億4,000万年前頃にほぼ現在の配置になったと考えられています。この頃はまだアジア大陸の東縁部にあり、現在の様な列島(日本列島)にはなっていませんでした。(図4参照)

南北の大地がアジア大陸で出会う

4)アジア大陸から日本列島が分離

2,500万年前頃になると、地殻変動によってアジア大陸の縁辺が割れ始め1,500万年前頃には日本列島の原型ができ、日本列島は現在とほぼ同じ位置で列島になりました。(図5参照)

アジア大陸から日本列島が分離

5)隆起や侵食により現在の日本列島が形成

およそ2万年前に最後の氷河時代がおわり地球の気温が暖かくなると、海水の体積増加や大陸にあった氷河の融解により海水準が上がり始め現在のようなリアス海岸の地形ができました。三陸北部でも同じような海水準が上がったが、直線的な崖が特徴的な海岸線となり、南北で異なる景観美を造り出しています。(図6参照)

隆起や侵食により現在の日本列島が形成