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『椿の里・大船渡ガイドの会』が『栗駒山麓ジオパーク構想』を視察研修してきました!

『椿の里・大船渡ガイドの会』の皆さんから、視察研修のレポートが届きましたので、紹介いたします。

10月30日、岩手県三陸気仙地区、大船渡市にて活動している『椿の里・大船渡ガイドの会』が宮城県栗原市にある栗駒山麓へ視察研修に行ってまいりました。栗駒山麓ジオパーク構想
は平成27年度に日本ジオパーク認定を目指しています。

栗原市は震災により被害を受けた地域であることや、復興への足掛かりとしてジオパークを活かそうとする姿勢が大船渡市と類似していることから、栗原市が認定を目指す栗駒山麓ジオパークのジオガイドから学ぶことは多いのではないかという思いに至り今回の視察研修となりました。

写真左からジオガイド菅原氏、栗駒山麓ジオパーク推進室佐藤主査、ジオガイド阿部氏、推進室三浦氏、佐藤係長

ご案内いただいた栗駒山麓ジオパーク構想の皆さんです。
(写真左からジオガイド菅原氏、栗駒山麓ジオパーク推進室佐藤主査、ジオガイド阿部氏、推進室三浦氏、佐藤係長)

視察地のひとつ荒砥沢地すべり冠頭部では、あたかも魔法のじゅうたんの様に森を乗せたまま動いたという、日本最大級の地すべり地帯の現場を目の当たりにし、大自然のエネルギーにただ驚くばかりでした。

ここは普段は立入禁止地区となっており、今回は防災講習として東北森林管理局 宮城山地災害復旧対策室 川浪亜紀子室長立会いの下、ヘルメット着用で入場させていただきました。

荒砥沢ダム上部にて

荒砥沢ダム上部にてジオガイドの菅原氏より地すべりの様子を伺いました。

立入禁止区域「荒砥沢地すべり冠頭部」。

立入禁止区域「荒砥沢地すべり冠頭部」。ここまで来る道路は1年前に開通したそうです。

荒砥沢地すべり冠頭部の治山工事について説明中

宮城山地災害復旧対策室 川浪室長に、荒砥沢地すべり冠頭部の治山工事について説明いただきました。

冷沢の地形が一瞬で姿を変えた

平成20年6月14日、ここ冷沢の地形が一瞬で姿を変えました。冷沢崩落地では地すべり、崩壊、落石のすべての事象が重なったそうです。

長屋門

菅原ガイドの後ろに見える立派な「長屋門」をもつ農家の主人の多くは、地域の要職に従事していたそうです。

細倉鉱山阿部ガイド、説明中

宮城県内の市町村で唯一近代化産業遺産に認定された「細倉鉱山」。
阿部ガイドに「細倉鉱山」の歴史や鉱物資源について説明いただきました。

お昼は、栗駒山麓の山脈ハウスにて、特産品「岩魚」を使用したイワナ丼をいただきました。

イワナ丼

稀に見る災害によって世界中の学者が栗駒山麓へ訪れるようになった事に複雑な思いをしながらも、市民一丸となってジオパーク認定に取り組む栗原市の姿に感動し、また羨ましくも思えた一日でした。

今回、視察地の解説だけではなく、それに関連した地域や歴史・文化など様々な話題を散りばめた大変興味深いお二人のジオガイドを受け、私たち「椿の里・大船渡ガイドの会」
会員も、これまで以上にジオパークについて学習し情報を集め、岩手県三陸気仙地区の中心として三陸ジオパークを盛り上げ、質の高いガイドを行っていこうと気持ちを新たにしました。

栗駒山麓ジオパーク構想の皆さんと記念写真

伊豆沼を望めるサンクチュアリセンター正面入口にて、栗駒山麓ジオパーク構想の皆さんと記念写真。