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42.茂師海岸の原地山層と宮古層群の不整合露頭(ふせいごうろとう)

熊の鼻展望台

恐竜がいた中生代の大地に思いを馳せる海岸

茂師海岸

岩泉町小本の茂師は、日本で初めて「恐竜化石」が発見された場所です。この恐竜は地名からモシリュウと名付けられました。
海岸の名勝「熊の鼻」などの美しい景観のなかには、約1億3,000万年前(中生代前期白亜紀)の激しい火山活動から穏やかな海へ環境が大きく変化した過渡期の地層が広がっています

原地山層と宮古層群の不整合露頭

地層は通常、古い時代のものの上に新しい時代のものが次々と連続的に積み重なっています。しかし、地上で目にする地層の中には、ある時代の地層が欠落して、時代が連続しない地層が接していることがあります。このように、隣り合う2つの地層の間に時間的に大きな間隙がある関係を「不整合」と言います。
一般的に不整合は、海底でできた地層が一旦陸地化し、その後再び海底に沈むことで形成されます。海底では砂や生物の遺骸などさまざまなものが溜まって地層ができるが、その間に陸地化すると溜まらないか、あるいは削られる場合があり、陸地化した時期に削られた地層が抜けることになります。このため不整合は、接する2つの地層ができた時代の間に大きなイベントがあったことを示します。
茂師漁港周辺では、約1億3,000万年前の激しい火山活動でできた黒っぽい溶岩や凝灰岩の地層(原地山層)の上に、多様な生物が繁栄した約1億1,000万年前の浅い海で堆積した地層(宮古層群)が不整合で重なり、この間に環境の大きな変化があったことがわかります。

茂師漁港の不整合露頭

不整合露頭

茂師漁港周辺で見られる原地山層と宮古層群の不整合露頭

マップ