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100.矢作町(やはぎちょう)のペルム紀化石産地

矢作町のペルム紀化石産地

古生代の地質形成史上重要な場所

約2億6千万年前頃ペルム紀の南部北上山地は当時赤道付近にあった南中国大陸ないしその近辺にあった大陸縁辺の大陸棚だったと考えられています。飯森の上八瀬層から産出するペルム紀化石資料を用いて古環境や古地理が検討されたことから、南部北上の古生代の地質形成史上重要な場所です。
化石の研究も古くからおこなわれ、化石産出地としても全国的に知られており、日本の地質研究の歴史に大きく寄与しています。特に、世界一の長さのフズリナである松葉石と、腕足類のレプトダスがよく知られています。他にも腕足類、頭足類、二枚貝類、コケムシ、三葉虫、ウミユリなど化石が豊富に産出されています。その種類、保存状態、豊富さにおいて大変貴重な場所です。
明治時代、日本の地質研究の黎明期より研究者に注目されており、専門の学生の巡検や博物館主催の化石観察会等の教育にも利用されています。