陸前高田市雪沢から住田町世田米にかけては、約3憶4,000万年前頃(古生代石炭紀)~2億6,000万年前(古生代ペルム紀)の連続性の良い地層が観察できます。さまざまな浅い海の化石(サンゴ・ウミユリ・巻貝・二枚貝・腕足類・三葉虫など)が産出し、その産状から、南部北上山地の形成史や堆積環境の変遷を知る上で貴重な情報を得ることができます。
また、約3憶5,000万年前の石灰岩(鬼丸層おにまるそう)から産出するサンゴ化石(貴州サンゴなど)の群集は、中国の貴州のサンゴ群集と類似しており、北上山地が南中国とともに低緯度地域にあったことを裏付ける重要な証拠となっています。